・23.8.1

数年前、50人は入れそうな薄暗い

スペースでのヨガのレッスン直前、横になってタオルを目の上にのせていたのですが、インストラクターさんの声で誘導され、起きると

 

隣に見覚えのある顔が。陸上部だった時の後輩?

 

(レッスン開始)ヨガをしながら思い出します

 

可愛くて、いつもニコニコ。でも、走るのが遅く

 

初めて出た大会では、自分のあまりの遅さに、口に手を当てて笑いながら走るという・・・

 

なんてこった!

 

思わず「腕ふるんやー!」と叫んでしまいました

 

周りから「信じられへん」「なんで陸上部なん?」ザワザワッと耳に入ってきました

 

本人はケロッとしていて「皆、凄いですね。なんか周りが速すぎて。笑けてきて」

 

彼女の笑顔を見ると、競争心、負けん気は見あたりません

 

他校からも、可愛さと走りが遅くて注目されるという

(>_<)

 

彼女は仲間の部員が競技に出る時、声を張り上げて一生懸命応援してくれ、ありがたいのですが・・・

 

以降の大会でも、彼女は走りながら笑顔。アヒルのようなフォームは変わらず

 

でも、なにかが周りとは明らかに違う

 

こんな子、はじめて

 

 

陸上部なので、冬は郊外の長距離を走らされ

 

学校で同じコースの大会も開催されます

 

テレビで今は亡き『松方弘樹さん』を見ると思い出していたのは、この長距離コース

 

なぜなら、コースの途中に松方弘樹さんの豪邸が建っていたのです

 

しんどくなるポイントに

 

松方さんはコワモテの俳優業だけではなく、バラエティー番組でギャップのある一面でも人気でした

 

誰が言い出したのか分かりませんが『しんどいポイント=松方邸』に近づいてくると

 

なにか言ってしまうランナー続出。 私が近くで耳にしたのは

 

 「ひろきぃ~」「あーもー弘樹」「弘樹、休憩させて」「弘樹、水」「弘樹、助けて」「弘樹、代わって」「お手伝いさーん」「近道、教えて」等々

(呼びすてでスミマセン)

 

しんど過ぎて大声は出ず。完走。お疲れ~

 

 

ヨガレッスンが終わり、声をかけると「よく覚えてくれたはりましたね」と驚かれました

 

シャワーの順番待ち中、更衣室でお喋りを

 

「私、懸垂が出来なくて、先輩に教えてもらいながら高鉄棒で一緒に練習したの覚えてます。嬉しかったです」と言ってこられたのですが

 

記憶にないので「本当に私?覚えてないから別の人じゃない?」と言いましたが、私だそうです

 

「それで懸垂、出来るようになったの?」

 

いえ、出来ないままです笑」

 

・・・うーん、それは記憶に残りにくいかも。私はどんな風に教えていたんだろう?

 

「それより、なんで陸上部やったん?」

 

「走るのが好きなんです」

 

「えっ?」

 

「走るのが好きなんですよ~私」

 

「それだけ?」

 

「はい」

 

「遅いのに?」(失礼な笑)

 

「速い遅いじゃなくて、子供の頃から、走るのが好きなんです。ずっと変わらないです。今は犬と一緒に走っていて、この子なんですけどね」と、スマホで愛犬の写真を見せてくれました

 

やはり、彼女は周りとは明らかに違っていました

 

忘れるわけがない

(^^)