数年前、50人は入れそうな薄暗い
スペースでのヨガのレッスン直前、横になってタオルを目の上にのせていたのですが、インストラクターさんの声で誘導され、起きると
隣に見覚えのある顔が。陸上部だった時の後輩?
(レッスン開始)ヨガをしながら思い出します
可愛くて、いつもニコニコ。でも、走るのが遅く
初めて出た大会では、自分のあまりの遅さに、口に手を当てて笑いながら走るという・・・
なんてこった!
思わず「腕ふるんやー!」と叫んでしまいました
周りから「信じられへん」「なんで陸上部なん?」ザワザワッと耳に入ってきました
本人はケロッとしていて「皆、凄いですね。なんか周りが速すぎて。笑けてきて」
彼女の笑顔を見ると、競争心、負けん気は見あたりません
他校からも、可愛さと走りが遅くて注目されるという
(>_<)
彼女は仲間の部員が競技に出る時、声を張り上げて一生懸命応援してくれ、ありがたいのですが・・・
以降の大会でも、彼女は走りながら笑顔。アヒルのようなフォームは変わらず
でも、なにかが周りとは明らかに違う
こんな子、はじめて
陸上部なので、冬は郊外の長距離を走らされ
学校で同じコースの大会も開催されます
テレビで今は亡き『松方弘樹さん』を見ると思い出していたのは、この長距離コース
なぜなら、コースの途中に松方弘樹さんの豪邸が建っていたのです
しんどくなるポイントに
松方さんはコワモテの俳優業だけではなく、バラエティー番組でギャップのある一面でも人気でした
誰が言い出したのか分かりませんが『しんどいポイント=松方邸』に近づいてくると
なにか言ってしまうランナー続出。 私が近くで耳にしたのは
「ひろきぃ~」「あーもー弘樹」「弘樹、休憩させて」「弘樹、水」「弘樹、助けて」「弘樹、代わって」「お手伝いさーん」「近道、教えて」等々
(呼びすてでスミマセン)
しんど過ぎて大声は出ず。完走。お疲れ~
ヨガレッスンが終わり、声をかけると「よく覚えてくれたはりましたね」と驚かれました
シャワーの順番待ち中、更衣室でお喋りを
「私、懸垂が出来なくて、先輩に教えてもらいながら高鉄棒で一緒に練習したの覚えてます。嬉しかったです」と言ってこられたのですが
記憶にないので「本当に私?覚えてないから別の人じゃない?」と言いましたが、私だそうです
「それで懸垂、出来るようになったの?」
「いえ、出来ないままです笑」
・・・うーん、それは記憶に残りにくいかも。私はどんな風に教えていたんだろう?
「それより、なんで陸上部やったん?」
「走るのが好きなんです」
「えっ?」
「走るのが好きなんですよ~私」
「それだけ?」
「はい」
「遅いのに?」(失礼な笑)
「速い遅いじゃなくて、子供の頃から、走るのが好きなんです。ずっと変わらないです。今は犬と一緒に走っていて、この子なんですけどね」と、スマホで愛犬の写真を見せてくれました
やはり、彼女は周りとは明らかに違っていました
忘れるわけがない
(^^)