・23.5.1

「クラシック音楽聴く?よかったら…」

友人から「職場の福利厚生のチケット抽選があって」と声をかけてもらいました。当日、音楽の話の流れで、かつて彼女も小学生からエレクトーンを習っていたと知り、少数派なのでチョット驚きました

 

 

エレクトーンの習いはじめは指づかいの練習やト音記号などを譜面に書いたり

 

すぐに演奏ができるものと思っていたので、そのような事に興味がもてず、宿題を出されても殆どしていきませんでした

 

音楽教室の先生から電話があり「お母さんに代わってくれる?」と言われ

 

母が「またですか、すみません。でも、私もああいうの苦手ですけどね笑」と言って電話を切った後

 

先生に叱られたので覚悟していたのですが、なぜか、母には叱られませんでした

 

母から宿題しなさい。練習しなさい。勉強しなさい。と言われたことは一度もなく

 

それよりも、忘れ物と時間には細かかった気がします

 

母に言われた通り、いつも宿題ノートも忘れずに、レッスン開始時間の少し前に行き

 

宿題をやっていなくて先生に叱られるという…

 

レッスン前にオーナーの奥さんが出してくれるお菓子や紅茶と「給食は何が好き?」等の何気ない会話や

 

曲を演奏できるレッスン後半の時間が楽しみでした

 

 

何度目かの発表会。舞台の両端にエレクトーンとピアノ、真ん中にスピーカー

 

男の子がピアノを弾き終わって、おじぎをする前に、エレクトーン用のスピーカーにぶつかり、直してから、片手で頭をかいて会場に向かって頭を下げたのが

 

ごめんなさい...のような、ありがとうございました...のような

 

フワッと優しい笑いがおき、男の子もニコッと笑って、和やかな雰囲気に包まれました

 

まさか、後々の出番の私のエレクトーン演奏に影響が出るとは…

 

実際に演奏して出ている音と、スピーカーから出る音が、ほんの少しズレて聞こえ、自分が納得のいく演奏ができませんでした

 

分かる人には分かってもらえるでしょうか?

 

演奏後「スピーカーの位置がおかしい。スピーカーのせいで失敗した」と親に訴えるも伝わらず「全然分からない、何言ってるの?」と言われ

 

一人、私と同じように音がズレていた子がいたので「ほら、あの子も私と一緒」と言っても

 

「自分が上手くいかなかったのを何かのせいにしたらダメ」と叱られました

 

スピーカーの位置ではなく、角度だったのかもしれません

 

 

しばらくして、反抗期も追い風になったようで

 

先生に『発表会に出るよりも、教材ではなく自分の好きな曲、演奏したい曲だけをやりたい』というようなワガママを言いました

 

先生…かたまる

 

「ちょっと待っててね」と部屋から出て行かれ、カリキュラムの一覧表を手に戻り、あれこれ説明されましたが、気持ちは変わらず

 

音楽教室のカリキュラムから逸脱した生徒だったかもしれません

 

その後も母から先生に「学校の合唱コンクールでピアノ伴奏をすることになったので、課題曲のピアノ伴奏を教えてもらえませんか」と頼んでもらったり(先生は少しでも弾きやすいようにと編曲までして下さいました)

 

一人でピアノ伴奏を練習で弾いた時に初めて『孤独』を感じ

 

ピアノは『弾く』、エレクトーンも口では『弾く』と言いながらも

 

私の場合、エレクトーンは『演奏する』という感覚をより感じ

 

皆の合唱と一緒の伴奏を弾いている時はピアノも『演奏する』という感覚になれました

 

でも、エレクトーンの『演奏する』とはまた異なる感覚で、ピアノ伴奏はいい経験でした

 

 

周りは圧倒的にピアノを習っている子が多かったのですが、エレクトーンに更に興味をもったキッカケはYMOの楽曲

 

エレクトーンを習っていたという友人は小学生でYMOのレコードを持っていた筋金入り

 

私の『自分の好きな曲、演奏したい曲だけをやりたい』というワガママに

 

音楽教室側は「先生がこれだったらOKという曲を練習するやり方にしましょう」と折れてくれ

 

YMOの曲も演奏できるようになり、益々、音楽を好きになることができました

 

自分の知らないところでも、色々とご迷惑をおかけしたと思いますが、対応してくださった音楽教室のオーナーさんにも感謝

 

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