・蕾

久しぶりに会った友人が「今、絵を習っていて、

自分の思うように、好きなように描けるのが、すごく楽しいの」とニコニコ^^

 

実は彼女、幼い頃からピアノを習っていて上手

 

強引にピアノ教室について行ったことがありました

 

すぐそばに、砂ぼこりが舞っている賑やかな公園があるのに

 

ここの部屋は真っ白な壁、繊細な模様のレースのカーテン、華やかなお花、とても静かで別世界

 

ピーンと張り詰めた雰囲気

 

レッスン中、綺麗な先生だけど怒ってばかり

 

どうしてそんなに怒るのかな?と思いましたが

 

『才能のある人のレッスンは厳しくて、こういうものなんだ。だから、あんなに上手に弾くことが出来るんだ』と当時は、そのように自分を納得させていました

「今、ピアノじゃなくて絵?」

 

「私は演奏する側ではなくて聴く側、観る側で楽しませてもらってる。音楽や舞台が好きなのは変わらへんよ」

 

「あのピアノの先生…忘れられへん」

 

「私が通っている絵の教室は、自分の感じたまま、好きなようにマイペースで描けるのがすごく嬉しくて

 

先生から『その調子』『そまま続けて』って言われるだけで

 

自分を受け入れてもらえたようにも

 

『私はこれでいいんだ』とも感じられるねん

 

これって大事よ

 

褒められてばかりでもなく、言い方?伝え方が上手

 

いい先生に出会えたと思ってる」

 

 

「そういえば小学生の頃、神社で写生の時、サッサと描いて、早く遊びたくて

 

画用紙いっぱいに鬼瓦辺りを斜めからドアップにして、鉛筆で下書きしたのを先生に持って行ったら

 

『違う』って言われた笑

『バランス考えて』って

 

今になって思うけど、私の下心はさておき

 

『違う』って、おかしくない?笑

 

先生が『いい』と言うまで描き直しして、遊ぶ時間減って作戦失敗したけど笑

 

秋の文化週間かなんかで体育館にはり出された同学年の神社の絵

 

みなが皆、似たような絵を描いていて、笑ってしまったわ

 

画用紙の真ん中に鈴、賽銭箱、瓦の曲線シンメトリー

 

神社が画用紙にきちんと収まっている。みたいな

 

これが先生の言う『いい』なのかって

 

仕上がった絵を褒められても、何度も描き直させられているから

 

自分で描いた絵だけど

 

自分の描いた絵ではない気がしてた…

 

そういうことなのかもね

 

久しぶりに、また絵、描いてみよっかな」^^

 

 

「話戻るけど、芸術を教える側にも難しい部分はあるやろうし

 

ピアノに限らず、指導者自身も怒られながらレッスンを受けてきた人が多いと思う

 

その時、自分がどんな気持ちでレッスンを受けてたか、今もそれで良かったと思ってるんやろか?

 

才能のある蕾を枯らさずに、美しく咲かせるにはどうすればいいか、なのかな」